任天堂はカリフォルニア州で、昨年の大規模なポケモンリーク(通称「FreakLeak」または「TeraLeak」)の背後にいる人物の身元情報を開示するようDiscordに求める法的措置を進めている。
Polygonが入手した裁判所記録によると、任天堂はDiscordに対し、「GameFreakOUT」というユーザー名の人物の本名、住所、電話番号、メールアドレスを明らかにするよう命じる召喚状を請求。この人物は2022年10月、「FreakLeak」というDiscordサーバーでキャラクターデザインやソースコード、機密資料を含むポケモンの著作物を共有し、オンライン上で広範な拡散を引き起こしたとされる。
未確認ながら、これらの資料は8月に発生したデータ流出事件が発生源とみられており、ゲームフリークは同年秋にこの侵害事実を公表。同社は現職・元従業員2,606名分の人事記録への不正アクセスがあったと報告していた。注目すべきは、流出ファイルが10月12日にオンライン上で公開された後、ゲームフリークが10月13日(奇妙なことに日付は10月10日付)に声明を発表したものの、従業員データ以外の知的財産侵害には言及しなかった点だ。
今回の大規模流出には、未発表プロジェクトや没コンセプト、開発途中のビルド、ポケモンシリーズにまつわる機密文書が含まれていた。最も衝撃的だったのは、正式発表より数ヶ月早くバトル中心作『ポケモンチャンピオンズ』(同年2月発表)と『ポケモンレジェンズ Z-A』の正確な情報が流出。さらにDS時代のポケモンゲームのソースコード、内部会議メモ、『ポケモンレジェンズ アルセウス』の削除された叙事要素、次世代ポケモンの推測資料なども確認されている。
任天堂は現時点で関係者に対する訴訟を提起していないが、今回の召喚状請求は同社が法的措置の対象を積極的に調査中であることを示唆している。海賊版対策から特許紛争まで、知財保護で悪名高いほど積極的な任天堂の姿勢を考慮すると、裁判所が情報開示を認めた場合、近い将来法的措置が行われる可能性が高い。